職場を
より良い方向に
変えていく。

裁断

AKASHI H.K.C.裁断部

中途入社

経験を積んだオペレーターの能力

私は生地の裁断を担当しています。裁断の現場作業は大きく分けて二つあります。一つはCAM(自動裁断機)を操作するオペレーター業務。もう一つは裁断されたパーツを集め、サイズごとに結束するピックアップ業務です。パーツの大きさはさまざま。10数センチのものから数メートルのものまであります。

CAMはデータを入力すれば自動的に裁断してくれる機械なので、操作そのものは難しくありません。ただ、経験を積んだオペレーターは、新人オペレーターには真似のできないスキルを身につけています。

たとえば「型を読む」力。裁断は、一枚の大きな生地から一度にたくさんのパーツを切り出します。生地の面積の中に、さまざまなパーツの型がぎっしりと並んでいます。その並び方の特徴を「読む」、つまり理解することで、裁断前の生地のセッティングをより的確におこなうことができるのです。

機械化・自動化されている仕事ではありますが、経験がものを言う職人的な領域もまだ多くあります。

不良発生を抑えるための取り組み

日々の業務の中で改善できる点はないか、常に考えるように心がけています。

「目打ち」というプロセスがあります。生地に目印として針で穴をあける作業です。これも機械でおこなうのですが、目打ちではときどき「糸をひく」という現象が起こります。穴をあけたときに生地の糸が針に絡み、ひっぱられてしまうのです。そうなるとその生地は不良となり、ムダになります。いかにこの発生を抑えるかが大きな課題でした。

そこで私は、徹底的にテストをして調べることにしました。生地の種類ごとに、目打ちの針の太さと、穴をあけるときのスピードを変えながら、順番にデータを取っていったのです。「この生地に目打ちをするときはこの針を使って、このスピードで打つ」という適切な組み合わせの情報を蓄積していきました。

そうした取り組みを続けたかいがあって、徐々に糸をひく頻度を下げることができました。生産現場で長年、悩みの種となっていた現象を軽減させることができたことは、自分の自信にもなりました。

みんながお互いを支え合う

CAMは計5台あるのですが、以前はそれぞれの担当オペレーターが決まっていました。Aさんは1号機の担当、Bさんは2号機の担当というふうに。それをあるとき「みんながどのCAMでも操作できるようにしませんか」と呼びかけて、専任担当をなくしました。これは現場にとても良い変化をもたらしました。

以前はみんな、自分の担当するCAMだけを見る感覚で働いていたのですが、専任担当をなくしたことによって、生産現場全体を自分の職場として捉え、お互いにフォローしあう関係ができあがっていったのです。

たとえば、1号機の横にゴミが落ちていたとします。2号機を動かしている人が通りがかりにそれに気づいたら、その人が自然に拾います。「これはあなたのゴミ、これは私のゴミ」というような考えがなくなり、みんながお互いを支え、職場全体を大事にするようになっていきました。

これから入社する方も「今までずっとこうしてきたから」という考えで固定してしまうのではなく、「こうしたほうがもっと良い方向に変わるのでは」と常に試行錯誤しながら、会社を進化させていってもらえたらと思います。

PAGE TOP